2017年 7月 の投稿一覧

質のよい油をとると、思考が柔軟になる

人のすべての細胞膜は、主にリン脂質によってつくられています。

もちろん、脳の神経細胞の膜も脂質でできており、細胞膜がきれいな状態でなければ、本来届くはずの神経伝達物質もうまく届いてくれませんc神経伝達物質が正常にやりとりされなければ、脳は正常な指令を出すことができなくなり、それがひどい場合には、

うつなどの症状が現れることになります。細胞を大事にしなくてはいけません、という話をすると、たいていは、「↑え、そんなもんですかね」と、みなさんなかなかピンと来てもらえません。

でも、考えてみてください。

細胞というのは、生命の基本単位です。細胞が正常に働かなければ、人間は何もできなくなります。

細胞の再生がうまくいかなくなれば、その部分が壊死します。また、細胞間の神経伝達ができなくなれば、触っても何も感じなくなるのです。

逆に、年齢を重ねても、ケア次第で脳細胞が増えることはあるのです。

いくら肉眼で見ることはできないからといって、細胞のケアを軽視するのは「かなりやばい」といわなくてはなりません。

そこで、どうすれば細胞の働きを健康に保てるかについて、お話ししましょう。

アンチエイジングという言葉を聞いたことはないでしょうか。若い世代の人はあまり関心がないかもしれませんが、 二一一日でいえば、これは老化を予防し、美しく健康的に歳をとるということです。

たとえば肌の老化には、3大原因があると考えられています。

ひとつは乾燥です。肌で説明するのがわかりやすいと思いますが、高齢者の肌がカサカサになるのは、保水力が衰え、皮膚が乾燥するからです。

次が、光老化です。これは日焼けによる老化です。

私たちの肌は、日光の中の紫外線を受けると日焼けを起こします。夏に海水浴をして日に焼けると、そのうち黒くなった肌がむけ、3カ月もすると元どおりになります。

しかし、これは元気いっぱいの若いころの話でしかありません。年齢とともに、焼けた肌はなかなか元のようには戻らなくなり、紫外線を受けた部分にシミやソバカスができるようになります。

高齢者の人の顔に見られる紫斑がこの光老化によるもので、洋服で守られていない顔の部分に集中的に現れるわけです。

3つめは何かといえば、酸化です。酸化する理由については詳細を省きますが、これはストレス、飲酒や喫煙、紫外線、放射線、食品添加物などによって生じる、いわば身体のサビです。肌の老化の8割がこの酸化によってもたらされている、ともいわれています。

アンチエイジングというのは、肌の老化の3大原因をできるだけ避け、美しく健康的に歳を重ねることを提唱しているわけです。

本書はアンチエイジングがテーマではありませんが、ここで注意しなければならないのは、肌で起こることは全身で起きている、ということです。なかでも、酸化は、細胞レベルでも日々起こっています。

たとえば、悪い油をとると、細胞膜がサビつきます。細胞膜がうまく再生できるような質のよい油を補給しなければ、そのサビつきは治りません。サビついた細胞をそのまま放置しておくと、神経の伝達はどんどん悪くなってしまいます。

その結果、見た目の健康も、精神的な反応も、冴えない人になってしまうのです。

ここでいう質のよい油とは、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)のことです。オメガ3系の油ともいわれ、イワシやサバなどの青魚、大豆などに多く含まれています。

健康には植物油がよくて動物油が悪いという認識の方が多いと思いますが、植物油だから体によいという認識は誤りで、油のとり方も重要になってきます。

身体によいといわれるオリーブオイルは、油の中でも加熱によって酸化しにくいものに位置しますが、基本的にはどんな油も、揚げ物に使うよりはドレッシングに使った方が効率的です。

脳の神経細胞の膜をきれいに保つことができれば、判断力や思考力などもアップします。DHAやEPAは、血液をサラサラにする効果も非常に高く、肉体的な若さを保つ意味でも努めてとるようにしたいものです。

食品添加物は百害あって一利なし

これは個人的な感想ですが、食事に対して「おいしい」と感じる若い世代が減ってきているのではないかと思うことがあります。

味覚がおかしくなったり、「おいしい」と感じなくなったりした際に、よく亜鉛不足を指摘する向きがあります。

味覚は、舌の表面やのどの奥に備わっている味雷によって知覚されます。

味雷はいくつかの味細胞が集まったもので、この味細胞を通じて人間は味を感じています。

この味細胞が生まれ変わっていくために必要な材料が亜鉛で、その不足によって味覚障害が起こることはよくある話です。

ただし、亜鉛はそれほど希少なものではなく、魚介類にたくさん含まれています。

そのほかにも牛肉や豚肉、大豆など、かなり広範の食品に含まれ、私たちがごくふつうの食事をしているかぎり、味覚障害が起こるほど不足する栄養素とはいえません。

実は、ここで問題にしなければならないのは、加工食品に含まれているポリリン酸などの食品添加物だと思います。

加工食品は防腐効果や色みなどの保持のために、さまざまな食品添加物が使われています。

そのうちのひとつ、ポリリン酸は、亜鈴の吸収を妨げる副作用を持っているのです。

加工食品の例としては、 ハムやベーコン、ソーセージ(魚肉ソーセージも―)やスライスチーズ(ナチュラルチーズはOK)、ちくわやかまぼこ、はんぺんなどがあります。

私が以前勤めていた会社で食事指導を受けていた人の中で、自分で料理をつくるような前向きな気持ちを持っている人はなかなかいませんでした。

食事といえば、いきおい出来合いのお弁当やラーメン、カレーライスといった外食になりがちです。

外食チェーンの食材にはやはり添加物が加えられていることが多いのですが、もともと亜鉛が足うないところに、ポリリン酸やフィチン酸によってさらに吸収を阻害されているケースが多いのではないかと思います。

食事指導を受けている人ほどには加工食品や外食に頼っていない、 一般のビジネスマンの中にも、私は、似たような理由によって亜鉛不足を起こしている人が少なくないのではないかと推察します。

つまり、ポソリン酸などの食品添加物によって、食べているはずの亜鉛が体内に吸収されていないということです。

若者世代を中心に、食事をしていても何となくおいしそうな顔をしていない人が増えていると感じるのも、このあたりに理由があるのではないかとも考えます。

解決策としては、第一に加工食品をできるだけ食べないようにすること、第二には亜鉛を多めにとるように気をつけることです。

亜鉛を多く含む食品は、牡蠣、シジミ、うなぎ、牛肉、チーズ、 レバー、卵黄、大豆、納豆などです。

思い出していただきたいのですが、子どものころに、いろいろな料理をはじめて食べたとき、「おいしい」とか「まずい」とか強烈に感じなかったでしょうか。

たとえば、私の知う合いの男性は、小学生低学年ではじめておそば屋さんのかつ丼を食べたときのえもいわれぬおいしさを、いまも鮮烈な思い出として記憶しています。

それが彼にとってのおいしいの基準となり、おいしい料理を食べるときは、子ども時代にはじめてかつ丼を食べたときのおいしいという記憶がよみがえり、いべられるといいます。

おいしく食べることができれば、身体の栄養の消化吸収もよくなりす。「おいしい」という実感をとり戻すためにも、亜鉛を多めにとりい食事を少しずつ増やしていただきたいものです。